ライザップに通っていたとき、専属トレーナーさんが毎日お食事を管理指導してくれたのですが、本書のおかげで、その理屈が理解出来ました。
本書で力説されている食事法は「マクロ管理法」と呼ばれているのですが、至って単純です。下記に示す3大栄養素について、一日で食べてもよい合計量(g)を計算し、毎日守る。ただそれだけです。
- タンパク質(Protein)=肉や魚
- 脂質(Fat)
- 炭水化物(Carbohydrate)=お米やパンや麺類
すこし補足すると、日本人は、タンパク質が圧倒的に足りていなくて、炭水化物を摂取しすぎです。ダルビッシュ選手が、「日本の高校球児はご飯(白米)を食べすぎ。もっと肉や魚を食べるべき」と言っていましたが、その通りだと思います。また、脂質は、太るから悪いイメージがあるかもしれないですが、それは完全な誤解で、適量をとらないとむしろ健康に悪いです。
マクロ管理法を理解すると、「だれでもできる」と謳っているダイエット方法は、実はとっても間違っていて健康に悪いことも理解できてしまいます。例えばバナナダイエットだと、炭水化物ばかり摂取することになり、必要な栄養素をバランスよくとれません。
誰でも出来る簡単なダイエット方法なんかない、と著者は断じています。食事だけでなく、筋トレの重要性も著者は繰り返すのですが、楽をして理想の身体は手に入らないです。人生は甘くないですね。
そして、これが心に刺さりました。
断言しよう、食事に関する知識は学歴より大事
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著者のテストステロン氏は、筋トレが趣味の経営者(社長)らしいのですが、とってもストイックです。僕の印象だと、どんな職業の方でも、一流の方というのは、身体と心と頭の3つを鍛えることに熱心です。勉強熱心でないアスリートは大成しないと思いますし、身体を鍛えることに熱心ではないビジネスマンも大成しないと思います。「顔、姿勢、身体にすべてがあらわれる」と思います。
さて、本題にもどって、3つの適切な摂取量をどうやって計算するかというと、下記の通りです。
- 基礎代謝を知る
- 僕の場合(37歳、60kg)、1450kcalくらいです。
- 消費カロリーを推定する
- 1450kcalに、1.2~1.725の範囲で乗じます。自分のアクディブ度合いで決めましょう。
- たとえば僕が普通のアクディブ度合いだとすれば、1450kcal×1.55=2247kcalくらいでしょう。
- 体重を減らしたいのか、増やしたいのかを決め、食べる量を決定します。
- 体重を維持したいならば、摂取カロリーと消費カロリーを均衡させればいいわけですね。つまり、摂取カロリーは1日2247kcalでコントロールしましょう。inとoutを均衡させるだけです。単純明快。
- 筋トレ界隈では常識ですが、身体を大きくしたい時期(バルクアップ時期)は、消費カロリーに、1.2を乗じたカロリーを摂取する必要があります。2247×1.2=2696kcalですね。in > outならば、体重は増えます。
- 多くの方はダイエットをしたいのでしょうから、消費カロリーに0.8kcalを乗じたカロリーに抑制しましょう。2247×0.8=1797kcalですね。in < outならば、体重は減ります。
- さぁ本番。食事量の計算です。ぜんぶ単位はグラム(g)です。
- まずタンパク質は体重×2倍を摂取しましょう。僕の場合、60×2=120g。タンパク質は1gあたり4kcalなので、480kcalすることになります。
- 脂質は総カロリーの25%にコントロールしましょう。バルクアップしたいときの僕の場合、2696×25%=674kcal。脂質は1gあたり9kcalなので、674kcal÷9=75g食べればいいことになります。
- さいごに、炭水化物は、残りです。2696kcal-480kcal-674kcal=1542kcal。炭水化物は1gあたり4kcalなので、1542kcal÷4=386g食べましょう。
- 注意点
- 筋トレ(週2が理想)もしましょう。
- なるべくこまめに、3回よりも多い回数の食事をするほうが良いです。
- 休息(睡眠)も大事です。
でも、例えば、おにぎりにはどれくらいのタンパク質、脂質、炭水化物が含まれているのでしょうか?
これは、コンビニとかで買うときに必ず表示されていますので、よく見る習慣をつけましょう。え?めんどくさい?いや、慣れたら覚えてしまうので、最初だけです、めんどくさいのは。というか、本気で健康になりたいなら、暗記する価値が十分あります。
めんどくさいって? いや、ここで得た知識や感覚は一生モノだ。しかも、あなただけでなく、パートナーやお子さんのために使うこともできる。
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食事にフォーカスしてますが、筋トレと睡眠も大事です。免疫力の高い、幸せな人生を送るために、ぜひ食習慣を見直してみましょう。
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