日本の経済学の世界では、そういう人が多くって、本当に不思議な存在ですね。
学部生や多くの一般の人は知らないと思うけど、有名な経済学者(例えばメディアに露出してる、とか、何かの政府の審議委員やってる、とか)でも、学問的業績が実はほとんど無い、という人がいたりします。本当に不思議な存在で、僕だったら恥ずかしくてとてもそんな表舞台には立てないんですが。
どうやったら見分けられるか?と、たまに聞かれるので、目安を。
ここに名前を入れたら、その人の学問的業績が出ます。どんなジャーナル(学術雑誌)に載せているかがまずとても重要。ジャーナルにも格付があって、例えば、以下とかを参照。
http://www.sceco.umontreal.ca/divers/jeea2003.pdf
計算のやり方とかによって、ランキングは若干変わる。それはしょうがないのですが、例えばトップは、AER(American Economic Review)かECONOMETRICAのどちらか、というのは、誰が聞いても納得のいく事実。理系で言えばScienceとかNatureに相当するトップ中のトップ。僕は残念ながらこのレベルではありませんでした。たぶん、一生かかってもこのレベルに論文は一本も載せられそうもないなー、という感覚が、自分で学者の世界に見切りをつけた一つの理由。
有名なあの人、どれくらい学問的業績があるんだろう?ってこうやってチェックしてみると、いろいろと分かっていいと思います。さすが有名なだけある、という立派な人もいれば、(以下略)。学問的業績が実は無い人の言うことなんか基本的に聞きたくないですからね。
(追記)
名前を入れるときは、英語(ローマ字)で。日本語で書いた論文は、ふつう、学問的業績に入らないので。だって、研究成果を日本人以外に知らせない、なんて言語道断でしょ。自分は海外の研究者が書いた英語論文を読んでそれを引用したりしているのに、自分は日本語で論文を書いて海外の研究者には読ませない。それってやっぱり研究者としてどうなんでしょう、って。ただし、歴史系などが専門の場合は、そもそも研究成果を発表する国際的雑誌がなかったりするので、それはちゃんと別として。
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