著者たちは、元銀行員(地銀に勤めていた)らしい。けっこうためになったかな。
世の中、知らないというだけで損をすることは多々あるわけだけど、銀行との付き合い方も例外ではない、といういことを本書を読んで改めて思った。例えば、金利も交渉次第で下がる、と書いてあったが、これ知らない経営者もけっこういそう。もちろん、交渉ということは力関係次第なわけで。それって要は、経営状態が良いかどうかだから、結局、ちゃんと経営して業績を出し続けましょうね、というごく単純なことになるんだが。
よく「銀行は晴れの日に傘をさしてくれて、雨の日は傘をとりあげる」と言われるが、それって当然。銀行だって慈善事業ではないのだから、儲かるかどうかで動くに決まってる(そうじゃないとしたら、その銀行は大問題)。当たり前。借りる側だって、儲けるために商売をしているわけだから、それと同じこと。
金利だけでなくって、たぶん、各種金融手数料もまけてもらうことが可能。もちろん、力関係、交渉次第で。それと、証券会社からアセットを買う場合は、その価格もまけてもらうこともたぶん可能。びっくりといえばびっくりだが、あたりまえと言えばあたりまえ。というのは、証券会社もブローカー商売なわけだから、マージンをいくらか抜いているわけで。で、どの商売でもマージンを低くして泣いたり泣かれたりということが日常茶飯事。証券会社も同じってこと。
市場があって、提示された価格はそこで決まった市場価格(均衡価格)で、それは一意に決まっているから、安くしてもらうことができるはずがない、という発想でいると、(良し悪しは別にして)絶対損をする。これって、市場の質が悪いということになるのかな、ってよく考えるんだけど・・・・。一概にそうとも思えないだな。
なぜなら、銀行と企業(特に中小企業)の場合、銀行のほうが立場が強いときは(多くのケースは銀行のほうが強い立場だと思うが)、銀行にとって有利な契約になる。じゃぁ、逆に企業のほうが立場が強くなったからといって、銀行が積極的に企業に有利な契約を提示するか、というとそれは疑わしい。だから、そんなときはしっかり交渉する必要がある。どちらかというと、適正価格に近づけるための交渉だと感じる。
市場の質が悪いとは、たとえばインドのタクシーの運転手が適正価格の6倍をふっかけてきた(実体験)、とか、そういうことならば該当すると思うが。。。難しいな。また時間あったら書いてみようかな。
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