昨年末から取り組んでいた,”Measuring the Intertemporal Elasticity of Substitution in Japan”という論文が,以下のページより,慶應COEのdiscussion paperとしてDownload出来るようになりました.
僕は修士論文ではアメリカにおけるC-CAPMの妥当性についてGMM推定しまくっていたのですが,たまたま商学研究科の博士課程のNoda Akihikoさんが,「日本における異時点間の代替弾力性を推定して,その推定値を使ってシミュレーション分析して政策評価をしたい」という話をしていて,「そんじゃ,僕が大学院を去る前に最後に記念がてら,共同論文でも書きますか」という話になったのが,昨年12月.で,本当に数ヶ月で代替弾力性を推定しまくって,卒業前になんとかdiscussion paper作成までこぎつけました.試行錯誤の末,かなり良い推定値を得ることが出来ました.Nodaさんがかなりがんばってくれましたし.おかげで,12月と1月という修士論文の最後の仕上げの期間は,けっこう大変でしたが.
というわけで,修士課程にいる2年間で,
1)「市場効率性は時変する」ことを明らかにした“Measuring the Degree of Time Varying Market Inefficiency” (with Mikio Ito)
2)「アメリカでC-CAPMがうまくいかないのは,計量が悪いんじゃなくって理論が悪い」ことを整理した”Consumption CAPM in U.S.” (written as my master’s thesis)
3)「日本で,代替の弾力性に関しては,カリブレーションとかするときに使われている値に近い推定値を得た」“Measuring the Intertemporal Elasticity of Substitution in Japan” (with Akihiko Noda)
という三つ論文を書いたことになります.大満足.1)はいま某ジャーナルの査読中です,2)の修士論文については,まぁ博士に行くならばもっと気合を入れて加筆修正をしてからどこかに投稿しますが,修士で終えるので,このまま大学図書館に収容されて終わりかな.あ,これはdiscussion paper化されておらず,盗作されたくないので,ここでは公開しないことにします.3)の論文は,共著者のNodaさんがそのうち某ジャーナルに投稿すると言っていました.
それにしても,博士課程に行く人はこれからは今まで以上にたくさん論文を書かないといけないので大変だと思います.
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