『現代の金融入門 [新版]』の読書感想

これは素晴らしい。僕が今まで読んだ金融関連の書籍で、ベストかもしれない(今までかなり金融関連の本は読んできたと思うのだけど、本当、これ素晴らしい)。これが780円なんて、池尾先生は太っ腹だな。

大学院でファイナンスとかやっていた、というと色々な人から色々なことを聞かれたりするのだけど、僕も知らないことたくさんある。金融と一言で言っても本当に幅広い。実証の文脈では計量ファイナンスの各種統計手法、理論の文脈ではCAPMの色々な拡張モデル、金融政策の文脈では色々なマクロ経済学モデル(最近は専らミクロ的基礎付けのある動学モデルが流行してる模様)、金融システム論の文脈では銀行行動の研究(モラルハザードを起こさないような適切なインセティブを構築するにはどうしたらいいか?)、各種のオプション理論、利子率の期間構造、金利の決定メカニズム、などなど、話題が非常に多岐にわたる。

本書は、この多岐に渡る金融の話題のかなりをカバーしている。780円、260ページでこれが出来るって、すごいね。とりあえず現代の複雑化された金融を俯瞰するには本書がベスト。その上で、それぞれのテーマでより詳しく知りたければ、より高度な専門書を読めばいい。

本書で初めて知ったというようなことは、僕はほとんど無かったけれど、それでも知識の整理にすごく役立った。だから、すごく読む価値があった。著者も僕もバックボーンは経済学という共通言語なので、気持ちよく読めた。金融の知識があまり無い人は、とりあえず本書がお薦め。

金融関係者は絶対読んだ方がいいと思った。金融関係者でなくても、本書くらいの知識は常識として持っといたらいいんじゃないかと思った。いまの時代、金融の知識ないと生きていけない(ぼられる)から。

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