大学院の現実

はてブ見てると,大学院の実態についてあれこれ言ってるエントリが目立つ.もともと,はてなユーザーってどうも悲観的でキモイところがあるんで,そこらへんは割り引かなといけないんだけど.

いくつか,人々の関心を集めているリンクを.けっこう正確に実態を書いている貴重な情報源だと思う.

大学は、なぜ大学院生を増やしたいのか


博士課程に進学する前に読むべき本

大学院は出たものの
高学歴ワーキングプア

大きな流れとしては・・・

  1. 少子化=大学にとってのお客さんが減る
  2. じゃあ,大学院重点化しちゃえ by 文部科学省
  3. 院生の数が増える
  4. しかし大学のポストの数は増えない(むしろ減る)
  5. 行き場所のない博士課程修了者が大量生産される

入り口(院の定員)は広がったのに,出口(博士終えての就職口)が狭まっているので,トンネルを抜けたら渋滞で出られませんでした,というだけなのだが.バブル崩壊で不況になって,就職できない人を大学院が吸収していた側面もおそらくあったのでは.この点,就職不況の被害者であった若者と,新たな収入源を模索していた大学側と,両者で思惑は一致したわけだが,それは延命治療でしかなく,根本的な問題解決にはなっていない.

誰が悪いか?上記エントリーによれば,大きく三者に分類できるみたい.それは,将来がないことが目に見えていたはずなのに大学院に来てしまった人(自己責任論),業績がないのにクビにならない教授(既得権益者が悪い論),その場しのぎで大学院重点化政策なんてものをつくってきた文部科学省(お上が悪い論),という三者.数年後,この問題が大きな社会問題としてマスコミでとりあげられる日がくると思うが,そのとき,マスコミは誰を槍玉にあげた論調で報道するのだろう.

あ,以上は博士課程まで進んだ場合の話であって,修士で出るなら,問題なく就職できる.それと,博士課程までやるとしても,アメリカに留学して向こうの競争社会で生き残れば,ちゃんと職はある.その代わり,競争に負ける(=試験に落ちる)と・・・容赦なく日本に強制送還させられるみたい....

学問は楽しいし,いまかいてる修士論文も楽しいけど,修士課程の2年間,めいいっぱい経済学をネタに頭の体操して楽しかったので,まぁ僕は就職することにしてよかったな,というのが実感.あとは,勉強してきたことを少しでも活かせたらよいなー,くらい.

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