博士は若造には与えず?

博士号の授与率が,文系は低すぎる,という記事.

対象となった学生1万8516人のうち取得者は7912人で、平均取得率は42.7%。分野別では、最も高かったのが医学・歯学などを含む保健の56.3%で、農学53.3%、工学52.8%、理学46.3%が続いた。

これに対し、人文科学が7.1%、社会科学は15.2%と文系の両分野がワースト1、2位を占め、理系の3分の1以下の水準だった。

文系の博士号、難しすぎ? 理系の3分の1以下@asahi.com
この現状は,どうなんでしょう.良いのでしょうか,悪いのでしょうか.経済学の場合,「国内は博士号くれないんで,アメリカでPhDとってくるわ」で片付くが,他の分野,たとえば日本文学(あるいは経済学といっても,たとえば日本経済史を専攻していれば),そうはいかないので,これはなかなか不幸だ.

文科省は05年9月の中央教育審議会(文科相の諮問機関)の答申を受け、大学院教育について学問研究とともに人材育成面にも力点を置く方針を打ち出し、その一環で修業年限内の学位授与を促している。同省の担当者は、文系の現状について「ちょっと低すぎる」とし、「どの程度の授与率が適当か、各大学院で考えてほしい」と話している。

文系の博士号、難しすぎ? 理系の3分の1以下@asahi.com
博士号授与率が低くて何が悪い,というのが国内大学の言い分だと思う.文系の場合,「博士号は20代の若造にあたえるものではなくって,年配の大家に与えさせていただくものなんだ」という考え方が強い.そういう伝統なんだから,しょうがない.
いままではあまり問題はなかったはずなのに,なぜ今さら「文系で授与率が低い」ことが問題になっているのだろう?言い換えると,なぜ最近では博士号を若い段階で取得しておかないとまずい時代になったのだろう?
参考リンク
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo0/toushin/05090501.htm
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo0/toushin/05061401/all.pdf
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/18/03/06032316/002.pdf

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