Ito and Sugiyama(2009)を最新データで追試してみた(データは、Robert Shillerのサイトからとった)。そしたらば、「金融危機で、市場は非効率的になっているはず」という素朴な予想は、大当たり。publishされて、良かった。けっこう、これreferする価値あると思うんだけど。この分野の大家のFama辺りにでも、メールしてみようか。
原論文では、1955.1-2006.2のデータしか使っていない。ので、2008.12まで使って追試してみた。新規情報は、たった3年弱。で、この3年弱の間で市場の効率性はどう変わったかというと、一気にinefficientな方向に向かったということが分かった。
百聞は一見にしかず、look at the following figure.
原論文のFigure2と比較すると、新規追加情報に対してカルマンスムーズングがどう反応していているのかを観察できて、面白い。ちなみに、カルマンスムージングでどれくらいの情報を実際の計算で使っているのかは、discussion paper versionでは言及したが、Economics Lettersの投稿規定(2000words以内)に引っかかったため、投稿時に、この点はカットした。あ、原論文、accepted versionをアップロードしといた。
このエントリーを書いてみておもったが、実証系の論文、どうせpublishされるまでにdataがoutdatedになるんだから、publishされるときに、最新のデータで追試した結果をブログなりで報告する義務を課してもいいと思う。それくらいしないと、経済学者は永遠に現実経済に追いつけないでしょ。
コメント