コロナ禍で大変ですね。「100年に一度の」リーマンショック真っ只だった、10年前の今頃どんな本を読んでいたかというと。
『史上最強の投資家 バフェットの財務諸表を読む力 大不況でも投資で勝ち抜く58のルール』
あれから10年。いまは「1929年の大恐慌以来の」コロナ禍。100年に一度級のことがよく起こりますね。2011年には、東日本大震災もありましたし。それはさておき。
これを読み直して改めて、自分のお金に関する考え方がはっきりしました。個人の支出(消費)・個人の投資(資産運用)、会社の支出(経費)・会社の投資(設備投資)の4つに分類して考えるとすっきりします。
時間軸 | 現在のため | 未来のため |
使う(支出) | 貯める(投資) | |
個人 | ①消費 (現在の満足を高めるために使う) | ②資産運用 (人生全体の満足を最大化するために使う) |
会社 | ③経費 (今期の事業活動のために使う) | ④設備投資 (将来の事業活動のために使う) |
まず「①消費」についてですが、人間なので、これは大事です。おいしいごはんを食べたいとか、常に最新のスマホがほしいとか、かっこいい車に乗っていたいとか、贅沢な旅行をしたいとか、ブランド物の鞄がほしいとか、人によって欲求は色々ですが、自分が何をしたいのかはっきりさせることは、大事です。経済学の用語で言えば、自らの効用関数の形状を明確に知るべき、とも言えます。経済成長の源泉は、個人の欲望だと僕は思います。
「②資産運用」は、現在の消費を少し抑えて、貯金し将来に備えるということです。経済学用語では「異時点間の最適化問題を解く」と言ったりしますが、要するに今使うお金と将来への備えのバランスをどうとるかということです。そして僕の投資スタンスは「インデックス投資でbuy and holdする」です。具体的には、「MSCIコクサイ連動ETF」を買って、買いっぱなしにしておきます。今月の成績とか、特に気にしていません。複利の力を信頼し、死ぬまで放置です。子供たちよ、僕が死んだ時に複利の力を思い知ってくれ。稀に個別銘柄も買いますが、小額です。
「③経費」に関しては、僕の場合、やりたい事業展開をするために、経費をいかに最小化するかを模索しているはずです。たぶん、「この額で何ができるだろう」とは考えていません。そうではなく、「今期にやりたいことはこれで、そのために経費をどう最小化するか」と考えていると思います。たぶん時間軸が「今期のことだけ」なので、具体的に事業展開の内容がイメージしやすいので、経理合理化を考えやすいからだと思います。時間の許す限り、経費最小化を模索します。あまりやりすぎると、手間暇ばかりかかって、肝心のことができなくなったりするので、程々にしています。そしてここが重要なポイントなのですが、削減できた経費は、積極的に人件費に回したいという気持ちが強いです。だからちっとも固定費が減りません。でも逆に、固定費削減は、やろうと思ったら、いつでもやれるということです。
④設備投資については、「この設備投資額で、いかに最大の成果を出せるだろう」と考えていると思います。こちらは、現実を直視すると、僕には例えば100億円とか自由に使うことが出来ません。設備投資は、現実的に考えていて、明確に予算制約を意識しています。基本的に、営業CFや手元流動性の範囲内でしかやりません。「けっこう派手に設備投資しているな」と思われる方もいるかもしれませんが、内実、かなり堅実です。投資に失敗しても致命的にならないような投資しか実はやっていません。堅実すぎるので、手元の現預金が積み上がりすぎて、コロナ禍の前の時点で、”CASH IS KING”状態にナチュラルになっていました。なお、僕は会社のお金は、本業以外への投資することはありません。株、不動産、豪華クルーザー、ゴルフ会員権、などは基本的に、事業に関係がない限り、買いません。事業展開を通じて、社会貢献することが重要だと思います。そのためにだけしか、会社のお金は使ってはならないと強く信じています。そう思えないとしたら、もしかしたら、その社長は、自分の事業があまり好きではないのかもしれません。
こう考えると、”CASH IS KING”という表現は、会社経営にこそ当てはまりますね。逆に個人のお金は、あまりCASHを持たないのが正解だと思います。僕は、必要なCASH(手元流動性)を確保したら、あとは全部、世界中の資本市場に広く薄く投資しっぱなしで、CASH化する気もありません。死ぬまで持ちます。
僕のお金に対するこのようなお金に関する考え方は、公務員の父と、経営者の義父の姿を見て形成されたのだと思います。どちらに対しても大変感謝しています。ありがとう!37歳、お陰様で、いまのところ素晴らしい人生です。