『鴻海・郭台銘 シャープ改革の真実』の読書感想

 

売上15兆企業を一台で築いたTerry GouがSharpを買収したときの話。毎日新聞の記事をまとめた本らしい。

Terry GouがSharp買収に目をつけたのは、このニュースによるところが大きかったようだ。

2015 年 11 月。 スマート フォン を 巡る ある ニュース が 世界中 を 駆け 巡っ た。「 アップル が 2018 年 に 発売 する アイフォーン( iPhone) の 画面 に、 有機 E L( エレクトロ・ルミネッセンス) を 採用 する」 という ニュース だ。 「液晶 を 使い 続け て き た アップル が ついに 新 技術 を 使い 始める」   関係者 の 衝撃 は 大きかっ た。

毎日新聞経済部. 鴻海・郭台銘 シャープ改革の真実 (Kindle の位置No.108-111). 毎日新聞出版. Kindle 版.

実際は昨年2017年11月発売のiphone Xで有機ELが採用された。高価格すぎて売れ行きは悪いようだが、僕にとっては過去最高のiphoneですよ、これ。めちゃくちゃキレイですよ、これ、画面。plusより小さくって軽くって画面は大きいから、読書に最適。電池も相当つかいまくっても一日ゆうにもつ。kindleアプリでの読書量が増えてます。

というアップルの広告はこれくらいにして。

有機EL以前に、液晶の技術もまだもっていなかった鴻海は、アップルになんとかして液晶の納入をしたいと考えていたようだ。アップルは、液晶については、LG、シャープ、JDIの3社購買をしていたようだが、4社目として割って入りたかったということのようだ。

 

アップル は スマート フォン や パソコン の メーカー だ が、 実態 は 製品 の 企画 会社、 デザイン 会社 に 近い。 部品 製造 や 組み立て などは 外部 企業 に 委託 し て いる。 部品 が 調達 でき なく なる リスク を 減らす ため、 複数 企業 に 分散 発注 する システム を 構築。 液晶 パネル は 韓国 の LG ディスプレイ、 シャープ の ほか、 ソニー と 東芝、 日立製作所 の 液晶 部門 が 統合 し た ジャパン ディスプレイ( JDI) から 仕入れ て いる。   だが、 有機 E L を 量産 できる 企業 は まだ 少なく、 複数 からの 調達 は 難しい。 アップル の 有機 E L 採用 宣言 は 液晶 を 供給 する 企業 に対し、 2018 年 までに 有機 E L の 量産 体制 を 整える よう に 迫る 大 号令 でも あっ た。

毎日新聞経済部. 鴻海・郭台銘 シャープ改革の真実 (Kindle の位置No.118-124). 毎日新聞出版. Kindle 版.

液晶の技術開発に加えて、有機ELも技術開発しなくてはならない。その投資金額を資産したら、3000億となり、ならば、シャープを買収しよう、と思ったらしい。

 

鴻海自体は、

位置: 221
成長の源泉は「世界の大手電機メーカーの黒衣に徹する」というビジネスモデル

 

位置: 967
自社向け生産が中心の垂直統合よりは、部品を低価格で調達し、さまざまなメーカー向けの製品組み立てに徹する「水平分業」のビジネスモデルが、量的にも価格的にも圧倒的な競争力を持ち始めていた

という経営方針で巨大化していたけれど、次の一手としては、

位置: 269
これまでソニーや任天堂のほか、米アップルなど世界の名だたるグローバル企業と製品の受託製造契約を結び、業績を拡大した。その半面、商品自体を一から研究・開発した経験は乏しく、自社ブランドも持たない。そんな鴻海が「次への飛躍」のために目をつけたのが、革新的な技術を世に問い続けてきたシャープの買収だった

脱下請、ということを考えたということか。将来的にはブランドメーカーとして消費者市場の全面の出て来る戦略なのでしょうか?

 

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