『仕事は楽しいかね? 2』の読書感想

『仕事は楽しいかね』の続編。ついつい読んでしまった。
で、名言的なものを集めてみる。
したいことをしてこそ、人は成功する。それ以外に成功する道はない。(冒頭)

″ほんもの″の上司に出会ったことはあるかね?

マックスが聞いた。「会うのが楽しみで、きみを高いレベルに引き上げてくれる人、
という意味だけど」(p15)
でも、上司が間違いを認めることがわかれば、上司に対して意見を述べる
のはそうするだけの価値のあることだと思うはずです。そして上司が変わることがわか
れば、彼らも変わります』
つまり、過ちを犯すこと、
そしてその過ちを認めることでも、
″ほんもの″の上司は良い部下を育て、
やる気にさせることができるんだ。(p85)
「″いろんな可能性を示せる″っていうのがいいね。たしか何かの映画にこんな台詞が
あつたな。″金を見せろ″
「『ザ・エージェント』ですね」
「そう、それ。部下に対しても、″可能性を見せてみろ″ ってことだね。(p95)
有能であることを自覚していないより、
無能であることを自覚しているほうがいい(p99)
成績のあがらない社員に警告す
るのも、実績ある部下に報いる方法の一つですね(p169)
解雇と採用を利用して新しい規準を設定できる、
つまり自分の目指すものを
部下に伝えることができる(p169)

『政治家の殺し方』の読書感想

最近憤死しそうなくらいに忙しいのだけれど、これ読んだら、おれも仕事がんばろうって思ったよ。

いろいろとめんどくさいことにメスを入れると、めんどくさい人から、めんどくさいことをされる、という話。横浜市の売春街の一掃とか、ゴミ処理設備の合理化、とか、けっこうめんどくさいけれどやるべきことをやったら、すごいひどい目にあった、というお話。
著者はいまでは大阪市の副市長として橋下徹市長を支える立場になっているけど、橋下徹も中田宏も、どこからああいうエネルギーが出てくるのだろうか。二人とも基本的におとなしくしていればそれなりに楽で楽しい人生を送れるだろうに、なんでわざわざいろんな敵対関係をつくったりしながらめんどくさいことにクビを突っ込んでいるのだろうか。
とか考えていたけれど、やっぱり理由は使命感とか志だよね。
「見に覚えがないことでバッシングを受けても、だれが自分を陥れようとしているか、その背後関係はわかっている。『修行の場だ』と割り切り(割り切れるはずもないのだが)、堂々としているしかない。やがて人々にわかってもらえるときが来る」
ねつ造スキャンダルでたたかれているとき、そう思って私は自分をコントロールするようにした。それは、たまりにたまった横浜市の垢を落として財政再建をするという、自分の使命感があるからこそ保ち続けることができた。(p100)
こういうの読むとグッとくるよ。この人に比べたら、俺の置かれている状況ははるかにマシだ。
がんばろう。

『坂の上の雲〈1〉』の読書感想

 

 28歳にもなって未だにこれを読んだことがないなんて、なんて教養がないんでしょうと思いつつ読んだけれど、楽しい、楽しい。
印象に残った言葉をいくつか。 
こつは、一歩も退かぬことである。(p324) 
日本は孤島である。ヨーロッパ圏のように相互刺戦による成長の機会にとぼしい、と好古は答えた。(p264) 
仙波にいわせれば、平民の子でも刻苦勉励すれば立身することができる、これは御一新のおかげであり、この国をまもるためには命をすてる、といった。
立身出世主義ということが、この時代のすべての青年を動かしている。個人の栄達が国家の利益に合致するという点でたれひとり疑わぬ時代であり、この点では、日本の歴史のなかでもめずらしい時期だったといえる。(p254) 
 「宣戦布告のあとで軍隊を動員するような愚はするな」(p230) 
メッケルのドイツ陸軍はフランスを仮想敵国としてつくられている。(p223) 
日本にあってはいかなる階層でも一定の学校試験にさえ合格できれば平等に将校になれる道がひらかれている。(p190) 
老人の自殺というものは物事に窮したあまりやるもので、うすぎたないし、あわれすぎる。若い者は窮していなくてもやる。(p182) 
好古の信条は、勝てる喧嘩をしろ、ということであった。(p156) 
「人は生計の道を講ずることにまず思案すべきである。一家を養い得てはじめて一郷と国家のためにつくす」という思想は終生かわらなかった。(p95) 
そんなところ。勉強になりますね。勝てば官軍負ければ賊軍。賊軍にはなりたくないので、今年も頑張ります。

『日本電産永守イズムの挑戦』の読書感想

 

 アンビリーバボーや。起業してゼロから会社をつくって、いまや数千億企業の社長は、ガッツ、エネルギーがすごいわ。なんか、読んでるとこっちまで力みなぎってくるわ。スーパーポジティブな人の本を読むと自分もポジティブになれる。
すごく心に響く言葉がたくさんあった。
一人の百歩よりも百人の一歩(p94)
注文を断るなんていうのは営業じゃない(p145)
誰でもできる簡単なことで差をつける(p164)
事業の盛衰を決めるものは技術力とか何とかいろいろ言うけれども、結局のところ、どこが競争相手であるかがもっとも大きく左右する(p175)
もともとそこの社員には非常に大きな潜在能力があって、たまたま私がそれを引き出しにすぎない(p177)
同族企業は力のある人材をつぶしにかかることもある(p220)
人がいいだけじゃ生き延びられません(p255)
上がやっていないのに下ができているはずがない(p267)
サザエさんの主題歌が聞こえたら、楽しくなるようでなければ社長は務まらない(p307)
体重七十キログラムを目安にして、七十二キロになると食事を減らす。六十八キロになると食事を増やす(p307)
あの嫁さんじゃなかったらここまで会社は来ていません(p309)
『自分で稼いだものが自分の給料になる』のです。会社がはらっているわけではありません。『皆さんが働いてくれたものを正当に配分受けているだけなのだ』ということをいつも話しています。(p322)
仕事が達成できない理由に、”人が足りない”からというのが口グセになっている幹部がいる。そういう部門をよく観察すると一番教育ができていないし、工夫も不足している。(p330)
信頼の基本は『ごまかさない』『にげない』『やめない』の3つにあると思う(p331)
我々のサラリーは、社長である私から払うのでもなく、また、会社から支払われるものでもない。すべて我々の製品を購入いただいているお客様から、頂戴していることを忘れるべきではない(p333)
そんなところ。京都、経営者、製造業、あたりに興味がある人は読んだらすごく楽しいと思う。別に京都にも経営にも製造業にも全然関係なくっても、こういうエネルギッシュな人の前向きな力の触れると楽しいと思う。

『2100年、人口3分の1の日本 』の読書感想

 

 これもなかなか衝撃的だな。少子高齢化、人口減少でこの先どうなるかについて考えるなら、この本は読んどいて損ないかな。
本当に面白い本、というか憂鬱になるけれど直視せざるを得ない現実が書かれている。で、いくつか気になった点。
・高齢化で、都市部ほど若者の負担が増える。
・消滅する集落が出てくる
・外国人を積極的に入れたらどうか
・鎖国なんかしてちゃダメダメ
経済学の理論モデルだと人口増加を説明する関数ってすごい単純な指数型だったりするわけだけど、あの仮定はなんとかならないのか、と思ってしまった。国や制度や文化や経済成熟度によって人口増加の具合はぜんぜん違うわけだから。
で、2050年といえば39年後。僕と妻は67歳になっていて、僕の子供は39歳になっている。たぶん、孫も何人がいて、小学生くらいになっているのかな。日本の人口は9000万程度でGDPも縮小しており、ドメスティックにしか考えられない人はあまりいい収入は得られなそう。隣国、中国が世界一のGDP。定年はたぶん70歳くらいまであがっているだろうし、もちろん、僕自身もたぶんまだ働いているのだろう。
たぶん子供は英語と中国語くらいはできてグローバルに行動して高収入を得ているか、もしくは日本語しかできなくってドメスティックな仕事をしていて低収入に甘んじているか。そのどちらかだと思う。それが現実だと思う。もちろん僕は親としてはわが子に前者になってほしいから、そういう教育を施そうと思っているのだけれど。
だけど、後者の人生しか送れない人は後者で、低収入ながらスローライフののんびりした充実した生活が送れている・・・ようになっていればいいけれど。日本、財政破綻とかしてなければいいけれど。
で、67歳といっても、そのあと多分30年くらい生きる。その30年をどうやって過ごそうか。やっぱり、入院して体が不自由で生きながらえるよりも、その30年も元気に過ごしたい。と思ったら、いまから超健康的な生活を送るべきだよね。タバコ700円とか、個人的には賛成。

『知的生産の技術』の読書感想

 素晴らしい本。1969年出版の本だけれど、未だに読んで感動できる箇所がたくさんある。時間の淘汰に耐える本は、すごい。
 
あと、きになった点をメモ。
  • メモは、忘れるためにつける。(p54)
  • 知的生産のための空間を文化している(p92)
  • 知的生産は、能率の問題ではなく、精神衛生の問題(p95)
  • 一部分だけよんだ場合、「よんだ」とはいわない。そういうときには、わたしはその本を「みた」ということにしている。(p102)
  • ひじょうな速読・多読の人もあるようだが、年100冊というのは、ふつうの人間としては限度ではないだろうか。(p105)
  • 形がしっかりしていれば、中身はスラスラでてくる(p151)
そういえば、忘却が大事という話は、『思考の整理学』にも書いてあった。『アイデアのつくり方』でも、いったんインプットしまくった後、何も考えない時間を経てひらめきは降りてくる、と書いてあった。

『新版 わかる!管理会計―経営の意思決定に役立つ会計のしくみを学ぶ』の読書感想

前半は会計の基本の説明だった。BSとPLとCSの説明とかさ。で、後半に管理会計の話がでてきた。そもそも管理会計についての僕の知識が足りないので、いい本なのか悪い本なのかよくわからない。
しかし学ばびたいことは山ほどあるけれど時間は有限だ。
人生20代も終わりにちかづいてくると、自分が天寿を全うするまでに全力をあげて勉強したり働いたりすることで達成できるであろうことの全容がなんとなく推定できてきますね。自分の能力なんてだいたい分かってるし。こういうのを老化現象というのだろうか。
ちなみに、普通の会計の勉強(入門的)だったら、以下の本に勝る本はない。と思う。

『くたばれ!ISO』の読書感想

 なかなか勉強になったな。
タイトルを見るだけだと、ISOなんかやめてしまえ、というメッセージなのかなと思ったけれど、そうではない。どうやったら活用できるか考えましょうという内容であった。
冒頭(p2)で、「ヨーロッパから押し寄せてきたISOのせいで、日本企業の間接コストはあがってしまったのだけれど、これはヨーロッパが狙ってやったんじゃないか。ISOなんかなくたってmade in japan製品は品質高くて問題なかったのに。」みたいな文章があって笑えた。そしてなんか気持ち萎えた。
アマゾンでけっこう高評価だったので読んでみたけど、こんなタイトルの本が読まれているなんて、現在のISOって本当に罪な存在ですね。一番悪いのは、「とりあえず」ISOを入れて喜んでいる経営者だと思ったけど。使いこなせないのは全部経営者の責任だよ。
『図解ISO9001早わかり2008年12月最新改訂版完全対応』も合わせて読むとISOについて理解が進む。

『ドリルを売るには穴を売れ』の読書感想

 面白かった。
 
 
一つ目、ベネフィットについて。顧客は価値を買うのであって、製品とかサービスは価値を実現する手段に過ぎないのだよ、ということ。ベネフィットには2つあって、機能的ベネフィットと情緒的ベネフィット。
 
二つ目、セグメンテーションして顧客ターゲットをはっきりさせよ、という話について。セグメンテーションについては、『BCG戦略コンセプト』の方が本書よりも参考になった。顧客ターゲットをどこにすべきかという話については、1.市場が十分大きいか、2.競争の激しさはどうか&自社の強みを活かせるか、3.提供しようとする商品やサービスをそのターゲットは切実に必要としているかどうか、という3つの視点から選びましょうと書いてあった。
 
三つ目、差別化について。差別化の軸は3つしかなくって、手軽軸、商品軸、密着軸だって。PCの例で言えば、デル、アップル、パナソニックだって。
 
四つ目、4P。特にpriceが一番重要で、どうやって顧客から価値の対価をいただくかを考えましょう、と。千葉ネズミーランド・・・じゃなかった東京ディズニーランドの例で言えば、入場料+グッズ販売+飲食の合計で、顧客単価は9,220円らしい(p203)という情報が印象に残った。(前に誰かから聞いたことあったような気もするけど。)
 
「マーケティングとは」という定義がいろいろな言い方で為されていたのだけど、どれもいいなと思うのでここにメモしておく。
 
マーケティングとは、本質的には「顧客にとっての価値」を売り、その対価として、顧客からお金をいただくことだ。(p44~45)
 
マーケティングとは、この価値の不等号(「顧客が得る価値(ベネフィット)>顧客が払う対価」)を維持・拡大するすべての活動(p46)
 

 

マーケティングとは、顧客にとっての価値に関連するすべてのことであり、作る人、売

 

 

る人すべてを含んだ全社員の仕事なのだ。(p48)

 

 

 

 

マーケティングとは、顧客の欲求を満たすための学問体系(p56)

 

 

 

 
読んだり人から聞くと、全部当然すぎるとしか思えないのだけど、自分でマーケティングをするとけっこうそんな当たり前のことが出来ない。

『新訂 孫子』の読書感想

 なんという素晴らしい良書でしょう。もっとはやいこと読むべきでした。
やっぱり時間の淘汰に耐えた本というのはすごいです。『武士道』も素晴らしいけれど、あれは111年モノ。『学問のすすめ』も素晴らしいけれど、あれは130年モノ。『君主論』も素晴らしいけれど、あれだって500年モノ。『帝王学―「貞観政要」の読み方』も素晴らしいけれど、あれもせいぜい1400年モノ。では本書は?なんと2000年以上モノだ。そりゃ読む価値あるわ。(ちなみに、同じく2000年以上モノの『論語』は、どうも僕に心にはあまり響かなかったようで、ただ眠いだけでした。)
例えばこれとか、要は「3C分析しましょう」って言っているのですね。
だから戦争のことに通じた人は、[敵のことも、身方のことも、土地のありさまも、よく分かったうえで行動をおこすから、]軍を動かして迷いがなく、合戦しても苦しむことがない。(p141)
最初に訳者による解説で孫子の特徴として「好戦的ではないこと、現実主義的なこと、主導性を握ることの重要性が繰り返し強調されること」の三つをあげています。この三つだけでも肝に命じて生きていこうとか思いました。
ほかにも心に刺さった内容がたくさんありましたが、本当に素晴らしい本です。絶対にまた読み返します。
本屋さんの店頭に並ぶ流行りのビジネス書ばっか読んでないで、こういうのもっと読もう。