『「超」整理法―情報検索と発想の新システム』の読書感想

これはすごい。1993年の時点で、こんな本が書けるなんて、野口 悠紀雄すごすぎ。めっちゃ頭いいわ。

内容は、その名の通り「整理法」。通常、整理というと分類することを考える。本書で著者は、「分類は悪」と主張する。理由は;分類できないものが必ず出てくるから(「家なき子シンドローム」と呼んでいる)、たとえ分類しても項目名を忘れることがあるから(「君の名は?シンドローム」と呼んでいる)。ではどうしたらいいのか?「時間軸」で整理せよ、と。なんて単純。置いた場所を忘れることはあっても、時間軸を忘れることはないという、脳の不思議な性質を活用しているのだ。時間軸だと、検索が容易である点も強調されている。1993年の時点で(まだグーグルは無かった時代!)、「検索技術が重要」と言っていたなんて、すごい。

本書がすごいのは、本筋以外の話題がすごくためになる点。アイディア術やメモ術や読書術にも頁がすこしだけ割かれている。印象に残ったのは、以下(p216)。

漢字かな混じりの文章は、キーワードが漢字になっているためすぐ分かるという点で、きわめて優れた側面をもっている。このため、欧米人が苦労して練習している速読法を、われわれは誰でも実行できる。

これはすごい。これを読んで意識しただけで、ちょっと読書スピードが上がった気がする(もちろん日本語のみ)。これを知れただけでも本書を読んだ価値があった。

cf)
『情報は1冊のノートにまとめなさい 100円でつくる万能「情報整理ノート」 』は、恐らく本書の影響を強く受けている。

コメント

  1. […] 2012年気持よく行くために。基本的にデジタル、というかクラウド。 1)あらゆるメモはevernoteで一元管理 すべてをevernoteに突っ込む。(ただし、to do以外。) 入力側の工夫も必要。 twitterはツイエバ。 はてブはhatebte。 ウェブクリップは、chromeのエクステンションが気持ちいい。 メモは、fasteverってiphoneアプリ。 手書きメモは、A6ノート(『情報は1冊のノートにまとめなさい 100円でつくる万能「情報整理ノート」』)を、fastever snapってiphoneアプリでスナップショット。 写真とか、気になる資料なんかも、ぜんぶスナップしちゃう。 スキャンデータをどうやって賢く取り込むかは要検討。ここは人の手がどうしてもいる。。 で、情報の整理も必要。 000 INBOXってノートブックを作って、ぜんぶとりあえずここに入れる。 どうしても暗記しとくべきことは999 BRAIN。・・・という具合に、数字を頭につけて、名称を書くと、順番がすっきりする。 ノートブックのネーミングは、要改善。 2)to do google tasks使う。iphoneのgtasksというアプリがイイ。 3)スケジュール google calender。 iphoneアプリは、最近使い始めたcalengooがイイ。一度買うと、iphoneとipadの両方で使えるのも経済的。さいすけはiphoneとipadのアプリを別々に買わないといけないし、気がついたら、使わなくなった。 calengooでは、共同カレンダーを大量に表示するのをやめたら、すっきりした。共同作業者の予定は、PCで見れば十分。 さいすけと違って外人が作ったアプリなので、日本の祝日の表示がデフォルトでされないけど、「日本の祝日」ってカレンダーをgoogleカレンダーで入れておけばおk。 4)エクセルとかワードとか dropbox。 5)アナログとの戦い 野口悠紀雄式(『「超」整理法―情報検索と発想の新システム』)が続いている。「やってくる紙の資料を適当にたばねる→A4の茶封筒につっこむ→日付とタグを茶封筒にメモする→時系列で本棚に立てて置いていく」というだけなのだけれど、すごい便利。まぁ、ストレスが減る。 ※)その他気になっていること ・音楽、写真、動画の妻との共有方法。 ・音楽、写真、動画のバックアップ。time capsuleを買ってバックアップすれば問題解決か? (参考)  良い習慣2011 だいぶ生産性を高める工夫ができてきた気がする。 投稿者 daniel1983投稿日: 2012年1月3日2018年2月4日カテゴリー 情報技術(IT) […]

  2. […] 1.書類整理は野口悠紀雄の流儀 これは、『「超」整理法―情報検索と発想の新システム』を読んだ成果。一言で言えば、「分類は悪、書類はすべて時系列で整理せよ」。この方法に変えてから、書類を無くす気がしない。 […]

  3. […] 有名本らしい。『「超」整理法―情報検索と発想の新システム』でも引用されていた。1986年に出版されているのだが、いまだに読む価値はある。 […]

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