最近、国債バブルという言葉が流行している美しい国、日本で皆様、いかがお過ごし?
国債が暴落したらどうなるかということを考えていたのだが、よく考えたら株が暴落したとき以上にやばいよね。いや、別によく考えなくても。
銀行の自己資本規制で8%とか4%というのがあるけど、あれの計算式
自己資本比率 = (TierⅠ+TierⅡ+TierⅢ) / リスクアセット
において、リスクアセットのところで国債のウェイトって0%ではなかったっけ。要はリスクアセット扱いされていないということですね。ということは安全資産ということですか、そうですか。こんな財政赤字の国の国債が安全資産だなんて大笑いなわけですが。
で、話は国債がもし暴落したらどうなるか、ということだけど、有価証券含み損として(これってTierⅡだよな?てぃあナントカって何回聞いても覚えられない)処理されて分子を減らす。一方、分母は変わらず。国債はそもそもリスクアセットじゃないもんね。
もちろん、普通にバランスシート上では含み損は左右両方に登場する。貸方では自己資本が減って、借方では資産が減る。でも、上記定義式で考えるときは、分子だけ減って分母は変わらない。だから比率の減り方が大きい。だから、金融システムへの影響が大きいと思う。ちなみに、株式はウェイト100%で分母の入っているので、昨年の年度末に株安で含み損で自己資本比率下がるとか騒いだところで、分母と分子両方下がるから、減り方は国債暴落に比べたら大きくなかったのでは。
そうなると8%を死守しようとする銀行の合理的行動は貸し渋り貸し剥がしということになるわけですが。さてそこで、「貸出ではなく、国債を買え、国債を買え、国債を買え~」と思ったところで頼みの綱の国債は暴落しているわけだから、どうするのだろう。ウェイト50%の住宅ローンでもやりまくるのかな。(金融庁のHP参照。)というわけで、いまは不景気な建設産業、住宅産業、その関連産業に飛び込みましょう。
ぜんぶ、もし国債が暴落したらどうなるか、という妄想。本当に国債って暴落するの?みたいな話は、あんまり考えたくないことだよね。だけど、最近の政治を見ていると現実味を帯びてきた気がする。
話はちょっと逸れるが、この前、経済のことはぜんぜん分かっていない人に国債バブルとか量的緩和とかの話を教えてあげていたら、「ふーん、金融政策って要するに、国債を中央銀行と普通の銀行の間で行ったり来たりさせたりすることってことね」と言われて何も言い返せなかったのだけど。
(参考)
国債についての迷信
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