『読書について 他二篇』の読書感想 

著者の言っていることは、かなり共感する。心に刺さったので、自戒もこめて引用する。

一般読者の愚かさはまったく話にならぬほどである。あらゆる時代、あらゆる国々には、それぞれ比類なき高貴な天才がいる。ところが彼ら読者は、この天才のものをさしおいて、毎日のように出版される凡俗な駄書、毎年はえのように無数に増えて来る駄書を読もうとする。(p135-136)

その通り。本当、反省するわ。はやく「一般読者」から脱却したいわ。もっとちゃんと良書を選別して読まないと、って。本を買う金は惜しまないけど、駄書を読む時間は猛烈に惜しい。本屋にいけば、日々洪水のように大量に本が出版されている。特にビジネスコーナー。半年後にまた本屋にいくと、ほとんど入れ替わっている。たった半年の時間の淘汰に耐えられない本を読むより、何十年、何百年という時間の淘汰に耐えた本のほうが良書である確率は圧倒的に高い。

そうは言っても、激動の時代を生き抜くには、新規出版された良書も読んでいかないといけない。だからこそ、新書の良書の選別は重要課題。最近は、いい本を見つけるセンスがあがってきた・・・気がするが、まだまだ駄書を読み始めてしまうこともあるんで。。

あ、あと、本題とは違うが、匿名で他人を批判する人のことを、ボロクソに言っている。p46-54あたりで、すごいヒートアップしてる。「卑劣な匿名賤民」「卑劣な臆病者」「破廉恥行為」「文学的悪事」「厚顔無恥」「名を名乗らざる卑劣漢」とか。ざっとこんな感じ。

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