金融商品価格は、情報に反応する。情報は予測できないので、金融商品価格も予測できない。しかし、過去にどんな情報があったのかは、知ることが出来る。だから、過去の変動は説明することができる。
効率的市場仮説によれば、「利用可能な情報は直ちに、すべて、価格に反映される」。この仮説が真ならば、将来予測に関連する情報も、価格に反映されているはず。つまり、将来の価格は、予測不可能な情報のみに反応するはず。「どうやら、日銀は利下げしそうだ」という将来予測に関する情報がマーケットに流れていれば、この情報は価格に反映されているはず。「日銀の利下げにびっくりして、マーケットがすごく反応した」ということは、「日銀の利下げ」は予期せざる情報だった、ということ(日銀の金融政策運用能力が疑問視されていることの証になってしまう)。
Robert Hall(1978)の「消費のランダムウォーク仮説」のロジックと、どこか似ている。
コメント