とりあえず、アメリカ

とりあえずはアメリカ。

今年、為替は非常に円高にふれたわけですが。以前書いたように(USD and Japanese Yen)、僕の予想では今年の年末には円高になるはずで、円高トレンドはさらにしばらく続くって思っていた。それはppp理論とハネムーン中に肌で感じた物価水準が根拠だった。が、どうやらアメリカはデフレリスクにされされそうなので(mankiw)、そうなったら円高トレンドはなくなるはず・・・だったが、LBショックに端を発する世界的な金融不安(笑)によって、円高が進む進む。今また1ドル90円切ってるっしょ。為替レートそのものは、まだまだ下げるかもね。80円切った、ってなニュースも来年初頭にくるかも。でも中期的(3年~5年)にはまた100~105円には戻るっしょ、とこれまた特に根拠もなく書いてみる。あいや、根拠はあるんだ、インフレが日米で歩調があるのならば、ppp理論によれば、円安にも、円高にもならないはず。で、いまの1ドル90円ってのが「異常」なのであれば、正常なのはそれよりも円安の水準ということになり、そこで落ち着くはずだろう、ということ。

経済学者はいまだに実物変数と金融変数のリンクに成功しているとはいえないと思うが、それはとりあえず置いておいて、一般ピーポーが「金融不安が実態経済を悪化させるんじゃないか」って思ったとしても不思議はない。で、株価が下がった下がった。

http://finance.yahoo.com/echarts?s=^GSPC#chart4:symbol=^gspc;range=1y;indicator=volume;charttype=line;crosshair=on;ohlcvalues=0;logscale=on;source=undefined

LB破綻からここまで、金融安定化法案が可決だのなんだの、ビッグ3をどうするんだ、ってな話が踊ったことでstock marketがvolatileだったこと。もうね、bearでvolatileであほかと。

stock marketから引き上げた資金はどこへいったかというと、債券市場へ。結果、債券利回りは下落。まぁ、債券は債券でも最初はとりあえず米国債。みんな急激にリスク回避度を高めたわけで、びびってstockから引き上げた後、超安全な米国債につっこむくらいのことしかできなかったわけね。以下のUS treasuryのhistory dataとかを見れば分かるが、下落っぷりがやばい。10年物で2%割れは目前か。

Interest Rate Statistics
NOTICE: See Developer Notice on changes to the XML data feeds. Daily Treasury PAR Yield Curve Rates This par yield curve, which relates the par yield on a secur...

米国債の次に、他の格付けの高い社債なんかが買われた。いまだに高利回りで残ってんのは、格付けが低いやつだけ。とは言え、まだお買い得そうな案件もありそうじゃん・・・と思っていたら、先週バーナンキが手持ちカードを出しつくてくれたおかげで、ちょっと注目して見ていた某債券利回りも下落。逆に言えば、マーケットがバーナキの政策を織り込めていなかった証(sp500も上がっていたはず)。予期せぬ金融政策のほうが効果はありそう。そういう意味でバーナンキすごいのかね、やっぱ。一方、わがBOJは(以下略)。・・・ってそういう話ではなく。とにかく債券利回りの下落に拍車をかけたFRBまさかのゼロ金利政策。

・・・と大雑把に書きましたが、とりあえずアメリカのお話を書いたわけで。今、為替リスクとってドル建てで資産運用しようってリスクラバーいるのかね?「あるべき為替レートは1ドル100円~105円でしょ」って思っている人、多そうだけど、ってことは、円高の今はドル建て運用するチャンスだったはずなんだけど、でももしそうならば、そういう人の投資行動によって円安の方向に触れるはずだったんだけど、でもそうならなかったのは、やっぱりそれだけみんなリスク回避的になっている&アメリカの実態経済が不安&円キャッシュに対する流動性選好を高めた、ってところでしょうか。さらにここに来て日米金利逆転で、確かにしばらくは円安に向かわせる要因は無さそう。

2009年は大変そうだ。

 

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