『確率と統計のパラドックス―生と死のサイコロ』

アマゾンで酷評されていますが・・・。

著者は統計の解説より自己満足を目的として書いたと思える節がある。

という評価については、激しく同意です。

内容は、はっきりいって難しい。難しいというか、「著者の自分専用の覚書」的な性格がとても強いから、ほかの人が読んでも理解しにくい。確率論や統計学の知識がそれなりにある僕ですら、こう思うわけだから、普通の人が読めるものではない。

ただ、いくつか面白い記述があったのでそれだけメモしておく。

ウィル・ロジャーズ現象とシンプソンの逆説pp.34~
名前の由来は、アメリカのコメディアンのウィル・ロジャーズが言った「大恐慌のとき、オクラホマ州の住民がカリフォルニアに移動して、平均知能はどちらの州も上がった」というジョークのようである。全体でも見るともちろん、平均知能は上がっていないが、二つの州を別々に見ると平均知能が上がっている。

これが統計学用語に置き換えると「サンプル全体では変化していないが、サブサンプルに分割してみると、全てのサブサンプルで同じ変化がおきている」ということが起こりうる、という点が面白い。