『よくわかる人工知能 最先端の人だけが知っているディープラーニングのひみつ』の読書感想

はい、とってもいい本で勉強になりました。著者は天才プログラマーの清水亮さん。

最初の方は人工知能に関する基本的なお勉強。人工知能の研究には、「大人の人工知能」と「子供の人工知能」という2つのアプローチがあるらしい。表にまとめると、以下の通り。詳しくは、ここあたりを参照。

大人の人工知能 子供の人工知能
知識・思考とは何か?という根源的な問いから出発しするアプローチ。 深く意味は考えずに、神経細胞構造をそっくり真似するアプローチ。
機械学習、deep learning

 

 

すこし前に聞いた話だと、AIの研究のブレイクスルーは2012年あたりらしいのだけれど、ちょうど少子高齢化で人手不足と言われているときにこういうブレイクスルーが起こるのって、どういうめぐり合わせなのだろう。日本、ここが頑張りどころか。いま頑張れば、人手不足をAIなどで切り抜けた成功体験を、将来海外に売れるはず。少子高齢化は中国とかでもこれから進むから。ちょうど2012年は僕が社長になった年でもあるし、何かの縁を感じる。

僕なんかはせいぜい2048年くらいまでのスパンでしか経営計画を考えていないけれど、本書の最後のほうはかなり壮大。カーツワイル(2045年にシンギュラリティが起こると予言している有名な人)の「進化の6段階」の「6段階目」についての妄想がすごい。

73 億 人 の 地球 上 の 全員 に対して、 密度 として は 1 人 当たり 1 千 個、 総数 では 10 兆 個 の ワイヤレス の ルーター を 配布 し たら どう なる か、 という 話 な ん です。

清水 亮. よくわかる人工知能 最先端の人だけが知っているディープラーニングのひみつ (Kindle の位置No.3102-3104). 株式会社KADOKAWA. Kindle 版.

 

さらに、銀河全体、宇宙全体の知的生物とネットワークを拡張すれば、どんだけの知性が生まれるんだろうか、というところまで妄想している。しかも、その上に人工知能も含めて考えると、73億個以上のbrainの数になるから、もっとすごいことになる、と。この辺の話をしている対談相手の齊藤元章さんは、不老も10年以内に絶対実現できると言い切っているし、ロマンの塊だわ。

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