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『奴隷のしつけ方』の読書感想

 

ローマ時代の奴隷制度についての本。

代々奴隷を使ってきたというある古代ローマ人貴族が、奴隷の管理方法・ノウハウについて語り、章ごとに、それを現代人でケンブリッジ大学の教授が解説していく、という体裁の本。実際の著者はケンブリッジ大学の教授で、古代ローマの奴隷制度についての研究者。昔の文献から読み取れるエピソードなどを、「ある古代ローマ人貴族」の口調で語らせていて、けっこう読ませる。引き込まれる。

「奴隷」という表現は過激だけれど、古代ローマ時代の奴隷は、現代人のイメージほどにには虐げられていなかったようだ。

例えば、古代ローマにはサトゥルナリア祭という祭があって、この期間だけはローマ人の主人も奴隷も関係なく、連日バカ騒ぎをしていたらしい。この期間は、

主人と奴隷といった関係が普段の逆になる

ジェリー・トナー マルクス・シドニウス・ファルクス. 奴隷のしつけ方 (Kindle の位置No.1946). . Kindle 版.

 

・・・といった具合で、遊び心もあったようだ。

原題は”how to manage your slaves”。現代社会でも、上司が部下の管理をする上で参考になりそう、ということで、読まれているようだ。古代ローマの奴隷は、現代人が思うほど奴隷扱いされていなかった、という言い方もできそうだし、現代人も奴隷のような生活を送っている人もいる、という見方もできそう。

あとがきで、この本を読めば、

どう すれ ば 奴隷 が よく 働く か、 奴隷 を どう 扱う のが 最適 か、 奴隷 という 資産 から 最大 の 喜び を 得る には どう す べき か

ジェリー・トナー マルクス・シドニウス・ファルクス. 奴隷のしつけ方 (Kindle の位置No.2983-2984). . Kindle 版.

・・・といったことがわかるようになる、と書いてある。「奴隷」を「部下」という文言に置き換えて本書を読んでいる人が多いから、売れているっぽい。