『コンビニ人間』の読書感想

 

いやこれはかなり面白かった。2016年の芥川賞だって。

主人公は、ちょっと変わった子として家族からも半ば諦められている36歳。18歳のとき始めたコンビニのアルバイトに喜びを感じ、大学卒業後もずっとそれだけを続け、いつの間にか36歳になってしまっていた、という設定。結婚もしていないし、異性と付き合ったこともないままに。とにかく、「変わった子」。

周りは、なんで独身でコンビニのアルバイトを36歳までやってるの、と不思議がる。でも自分ではおかしいとまったく思わない。「変わった子」だから。

「変わった子」が18歳でコンビニのアルバイトを開始したときに、

 

そのとき、私は、初めて、世界の部品になることができたのだった。私は、今、自分が生まれたと思った。世界の正常な部品としての私が、この日、確かに誕生したのだった。

・・・と思ったらしい。それで、それをずっと続けているうちに、36歳になってしまった、と。周りがなんといおうと、自分としては36歳まで大学卒業後にコンビニのアルバイトを続けていることは、変だとおもっていない。

朝になれば、また私は店員になり、世界の歯車になれる。そのことだけが、私を正常な人間にしているのだった。

そんな36歳の主人公に、転機が。コンビニのアルバイトの男性と同棲することに。そのいきさつも、わけがわからないのだけれど、とにかく面白い。同棲することで、周りが納得、というか、良かったね、みたいな反応を示すのをみて、あぁそうか、「普通の人」は、そう思うんだ、とか思ってしまう主人公。「変わった子」は、じゃあ、カムフラージュに同棲続けてもよいかな、と思ってしまう。

という感じのストーリー。面白い。小説もたまには読もう。

 

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