『伊藤真の商法入門―講義再現版 』の読書感想

法学部ってこんな面白いことやるんだ。けっこう楽しい。しかも商法は役に立つ。というか知らなきゃまずい。民法を先に読んだので、商法も楽しく理解できた。

法律用語って独特で馴染みがないので難しいのだけれど、伊藤真が上手に噛み砕いてくれているので、けっこう分かりやすい。「人的抗弁の切断」と言われても意味不明だが、裏書譲渡された手形は、仮に「納品されなかったので払わないよ」と(振出人が受取人に)言ったとしても、善意であればちゃんとお金をもらえるのだ、と言われたら分かりやすい。(p168)

「民法では~、それの特別法である商法では~」という説明が頻繁にされるので、常に両者の関係を意識できる。例えば、民法では一般に債権の時効は10年、商法では5年だよ、さらに手形法では3年だよ、とか。(p154)

そして机上の空論ではなく、実際の商売の現場でどうなっているのかという説明もある。例えば、手形は、理論上は、裏書譲渡される回数が多いほうが確実だけど、実際の商売では、回し手形は、みんな嫌がっている証拠かもしれないから気をつけろ、とか。(p163)

このシリーズは当たりだな。次は刑法いくか。

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