仕事日記(business diary)

完全競争市場という妄想

世の中には独占企業とか呼ばれる企業が存在して、世間では悪者扱いされている。経済学的にも彼らは悪者。独占企業は、企業どうしが競争している時の価格に比べて、高い価格設定をする。その結果、競争がある場合に比べて、社会全体での余剰が損なわれてしまう。

競争市場はパレート効率的となる。だから、競争市場にするべきで、もし現実経済がそうなっていてはいないとすれば、競争市場に近づけるべく、努力をしなければいけない・・・とか、昔思っていたことがあった。でもちょっと待てよ、と最近思う。

実際に現実経済で働いてみた感想:現実に完全競争市場なんて存在しない(存在するとしても、かなり特殊ケース)、それって学者の脳内妄想でしょ。

こういうと、「理論は、複雑な現実経済のうち、多くを捨象して本質だけを抽出したものです」と理論家に言われそうだけど、「捨象しすぎwあなたの考える本質と、わたしの考える本質は、違うんですねw」と言い返したくなる。なんというか、「競争市場はパレート効率的となる」というstatementって、現実にはぜんぜん的外れな感じがする。

で、じゃあ、「どうやったら現実を競争市場にすることが出来るか」と議論も無意味かと。なぜならば、そんな状態は現実的に実現不可能だから。物理学が摩擦0の世界を仮定しているが、実際にそんな世界を作るのが難しいのと同じこと。それよりも、現実をあるがまま受け止めて分析し、どうやったらよりよい世界がつくれるのか、実行可能な意見を聞きたい。

経済学とは、コストとベネフィットを比較する経験科学だと思うのだが、経済学者は自分の意見を述べるときに限って、これを忘れてしまうみたい。ベネフィットだけ大声で言って、コストのことを考えない。経済学者なら、経済学的な発言をするべき。