『経済データの読み方(新版)』の読書感想

経済データがとうやって作成されているかいろいろと説明されている。

経済学修士までやったけど、大学院では意外と時事経済のことなんか勉強しない。そこは、現実よりもいかに美しい理論を作るかが重要な世界だったし、計量経済してみても現実の汚さを目の当たりにするだけだった。推定すれども推定すれどもまくいかないときにストレスは計り知れない・・・。

いざ社会人として現実経済でプレイヤーとして生産活動を始めると、現実経済に目を向けざるを得ない。というわけで、少しは現実経済について勉強しておくか、という程度のノリで読んでみた。

で、本書ではこれまでの経済の歴史を、淡々と統計データを出しながら網羅してくれている。薄くってさっぱりしていた。考えさせられることも多かった。例えば、日銀短観は理論的根拠はまったくないが(ただのアンケートっしょ?)、景気指標として実際にはみんなが参考にしているという現実。一口に企業物価指数といっても、物流の川下のほうが川上よりも競争が激しく消費者に転嫁しにくいので物価の上昇具合が異なるという現実。などなど。

というわけで、現実、現実、現実!

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