『ネットvs.リアルの衝突―誰がウェブ2.0を制するか』の読書感想

ネットvs.リアルの衝突―誰がウェブ2.0を制するか ネットvs.リアルの衝突―誰がウェブ2.0を制するか
佐々木 俊尚

文藝春秋 2006-12
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『グーグル―Google 既存のビジネスを破壊する』を書いた佐々木俊尚さんが昨年末に出版した本.佐々木俊尚 ジャーナリストの視点 も面白い.
ウェブ2.0という言葉がタイトルに入っているが,ネットの今後の展開についての将来予測を偉そうに書いているわけではない.むしろ,これまでのパソコン・インターネットの歴史を解説した上で,今後のネットはどうなるのか自分も分からない,という率直な苦悩が綴られている.というより,ネットvsリアルの戦いがどういう展開になるか,この本に書かれている事実を踏まえてあなた自身が考えてみてね,という印象を持った.
尚,グーグルの話題はほとんど出てこないので,『グーグル―Google 既存のビジネスを破壊する』の続編という感じでもない.
佐々木さん自身,ネットvsリアルの戦いが今後どういう方向に進むのかわからない,という悩みが伝わってくる.たとえば,pp149には,

Winnyは、否定も肯定もできない存在になってしまっているのだ。

とある.悪く言えば自分の立場を決めかねてだけ,と考える人もいるだろう.でも,なんて素直なんだろうと感じた.古い人たちの論理に一理あるし,新しい人たちの論理にも一理ある.古い人たちってなんであんなに頭固いんだろう,と新しい人たちは思う.でも,新しい人たちも勢いだけで突っ走って深く考えてなかったりするから,どっちもどっち.
・・・とそんなことを書いている私は24歳で「新しい人たち」に属しているはずなんだが.要するに,新しい人たち(ネット支持派)は,「伝統というものはそれなりの理由があって伝統になっているのだ」という認識を強くするべきだし,古い人たち(リアル堅持派)は,「新しい人たちがやろうとする新しいことが歴史を動かす原動力になるのだ」という認識を強くするべきだと思った.

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