『ウォール街のランダム・ウォーカー―株式投資の不滅の真理』の読書感想文

バートン マルキール自身は、超有名な経済学者。有名な経済学者が書いたからというわけではなく、僕はこの本の内容にはほとんど賛成。マルキール教授の言っている事にはほとんど賛成。

マルキール教授の基本的な主張は「市場効率仮説は概ね正しいから、市場に勝ち続けることなんかできない」という単純なもの。これは金融実務家は猛反発するだろう。なぜなら、「きみたち証券アナリストやファンドマネージャーのやってることには何の価値もない」と言っているに等しいからだ。

こういう主張は学界のスタンダードな意見といえるだろう。学者と実務家の間の溝は別に今にはじまったことじゃない。

ただし、ポイントは、「市場効率仮説は概ね正しい」とマルキールがいう点。概ねということは、株で儲ける余地は多少は存在する、という点。「企業の将来の収益率の予想はきわめて困難で、だからこそ、株の将来予想も困難となり、株で儲けることはほとんど不可能」としながらも「それでも、十分頭の切れる人ならば、予想できるのかもしれなく、そういう人は株で儲けられる。こういう人が存在するかもしれない点で、市場効率仮説は100%正しくはない」ってさ。

でも、「そんなに頭の切れる証券アナリストは、私の知る限り存在しない」と言っているけど。

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